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家族葬から社葬まで!様々なデザインの花祭壇。オススメする3つの理由

コラム

【目次】
1.デザイン色々!ここ10年で増えてきた花祭壇
2.花祭壇をオススメする3つの理由
a. 好きな色、好きだったお花など自分好みにアレンジが出来る
b. ゴルフ、山、海など趣味を取り入れたオリジナルの花祭壇が出来る
c. お別れの時に棺の中をお花でいっぱいに出来る
3.気になるお値段は
4.まとめ

 

 

1.デザイン色々!ここ10年で増えてきた花祭壇

この先の未来に日本の素晴らしい花祭壇の文化や技術を伝えていきたい。そんな風に考えるとは思いもしなかった18歳でお花の世界に飛び込んで早14年、これまで様々なお花にまつわるシーンのお手伝いをしてきました。特に葬儀の祭壇を飾る職人として日々精進しております花祭壇に魅了されている戸田と申します。
 
2000年代前半、私がこの世界に入った頃の葬儀といえば、まだまだ白木祭壇が主流でした。白木祭壇とは中央をひな壇のように組み、その両脇を菊で飾り木のぬくもりが感じられる昔ながらの伝統のある祭壇です。
 
当時の花祭壇といえばテレビで見るような有名人のお葬式、または社葬など比較的規模の大きなお葬式で見られることが多かったです。
それが2000年代中頃から一般的な葬儀にも徐々に広まり、菊でラインを描いた花祭壇がポピュラーになってきました。
花祭壇とは読んで字のごとく「お花」で飾られた祭壇のことで、菊でラインを描きスプレーマム等でグラデーションをかけるなど正にお花屋さんの技量が試される祭壇でもあります。
使うお花は菊以外にランやユリ、カーネーションなどが用いられることが多いです。
デザインも様々なものがあり、蝶をイメージしたり、ハートや波であったりと本当に様々な形のデザインがあります。
祭壇の色も白を基調にシンプルに仕上げたものや、暖色系でまとめた華やかなものまで多岐にわたります。
 
また、ここ数年花祭壇にも変化があり最近では洋花を多く取り入れた花祭壇がトレンドになりつつあります。一見、結婚式の装飾?と見違えるほど、きらびやかな花祭壇も増えてきている傾向にあります。
昔はトゲがあるからと葬儀では使われることが少なかったバラのお花も最近ではよく見かけるようになりました。(トゲはしっかりと取ってお手入れしてあります)プランの中にはバラだけを使った花祭壇などもあります。
 
カタログから選ぶプラン以外にも、故人やご遺族のご希望に沿った完全オリジナルのデザインでオーダーメイドの花祭壇を創ることもできます。祭壇以外にも会場全体をトータルでコーディネートすることもあります。「自分らしく」「故人らしさ」を表現することも珍しくありません。
 
とある葬儀会社のアンケートで「従来の白木の祭壇と故人様をイメージしたお花の祭壇、どちらを選びたいですか」と質問した結果、半数以上の「56.3%」の方が「故人様をイメージしたお花の祭壇」と答えています。
 
お葬式の意識調査
 

2.花祭壇をオススメする3つの理由

a.好きな色、好きだったお花など自分好みにアレンジが出来る


 
これまでの葬儀といえば、白、黄、紫などが主流でした。ですが最近では、例えば女性なら華やかで柔らかい印象のピンク。男性ならクールでカッコイイ印象の青などを選ぶことも可能です。
葬儀では血を連想させるからと赤いお花は避けたほうがいいと言われています。しかし、最近の葬儀では故人やご遺族のご希望で赤いお花を飾ることも珍しくなくなってきました。
 
生前、故人が愛した花や、ご遺族のかたが「あの人はとても明るい人だったからひまわりをふんだんに使った祭壇で見送ってあげよう」「ハワイが好きだったから、南国をイメージできるお花で見送りがしたい」など、故人のイメージにあったお花で飾ることもできます。
オリジナルの花祭壇ではなく、既製のプランでも入れたい花があるとご希望をお伝えすればほとんどの場合、対応してくれるかと思います。

b.ゴルフ、山、海など趣味を取り入れたオリジナルの花祭壇が出来る


 
故人らしさを追求して、趣味などを取り入れた祭壇を飾ることもできます。
例えばゴルフが好きだったからゴルフ場をイメージした祭壇、ご自宅から毎日のように眺めていたお気に入りの風景、真夏が誕生日だからと海をイメージしたものや、趣味で弾いていた楽器や、生前に受賞した勲章などを祭壇に飾ることもあります。
故人の人柄や好み、ご遺族が抱く故人のイメージを祭壇のデザインに取り入れることで故人を感じさせられるものに仕上げることができます。
その他にも社葬の場合、会社の社紋やロゴなどを入れたりすることもあります。
 

c. お別れの時に棺の中をお花でいっぱいに出来る。

花祭壇で飾られたお花は故人へのお供え物なので、お別れ時に棺の中へお花を入れることができ、棺の中をお花でいっぱいにすることができます。
最近では家族葬が増えている影響なのか、お供えで頂くスタンド花(故人やご遺族のお仕事の関係、ご友人等が出されるお花)などが減ってきています。そのため、白木祭壇だと出棺時のお別れの際にお棺の中にお入れするお花がない事があるのも事実です。しかし花祭壇だとそのような心配もありません。
また、自宅に持ち帰ってお花を飾り故人を偲ぶ、葬儀に参列してくださった方々へ花束にしてお渡しすることもできます。
 

3.気になるお値段は

やはり気になるのがお値段のお話。
花祭壇の場合、地域にもよると思いますが一般的な祭壇の金額で約20〜80万円が相場です。もちろん、もう少し費用を抑えたい場合はお花の使う量を減らして祭壇の大きさをコンパクトにするなどの工夫でお値打ちに施工することも可能です。
葬儀の大きさは段々や横幅で表されることが多く、段々2〜3段(高さ1.5m~2m)で横幅は1.8m~4m程のサイズが一般的です。
 

4.まとめ

価値観の多様化で、「より明るく華やかにお見送りがしたい」「自分らしい葬儀にしたい」と考える方が増えてきています。
お花の種類、デザイン、色などを自由に選ぶ事ができ、“らしさ”を表現することもできる花祭壇。
また、宗教、宗派によっては飾り方に決まり事がある場合があります。しかし、花祭壇ならそれに対応でき、逆に宗教色を薄くする事もできます。
 
花祭壇は一日葬、家族葬、一般葬、社葬、お別れ会など規模も大小様々で遺影写真やお棺の周りをお花で飾るものから会場に合わせて祭壇を飾る大型のものまで、予算や会場に合わせ変更することができます。
 
一番大切なのは想う気持ち。ご自身で準備される場合も、故人のことを想いながら形にしていく場合も、“最後の旅路”を華やかでみずみずしいお花を使って送り出す。そんな花祭壇には愛情や感謝の気持ちがたくさん詰まっており、寂しさの中にも優しさの溢れる“作品”に仕上がるのではないでしょうか。